加古川市M様邸 2018年入居
築100年の古民家を建替え3世帯が暮らす家
薄いグレー系で統一されたシックな雰囲気の邸宅と、オフホワイトのシンプルなキューブ型の邸宅。
一見、違うデザインの2軒が並んでいるのに、実は内部がつながっているという趣向が凝らされたM様邸。 広い敷地にゆったりと建てられたこの豪邸で、M様ファミリー、お母様、M様のご長男ファミリーの3世帯、総勢9名とワンちゃん、猫ちゃんがにぎやかに暮らしています。
これまでこの場所には、昔の風情をそのまま残した築100年の家が建っていました。M様が生まれ育ち、長きにわたってお母様が大切に暮らしてこられましたが、古い建物は風通しは良いのですが、その分冬は寒く、お風呂場やトイレでのヒートショックも心配です。そこで思い立って、高断熱で暮らしやすい家への建て替えに踏み切られました。
今回の建て替えにあたって昭和住宅を選ばれた一番の理由は「地元の会社だから」でした。「すぐに顔をあわせて細かな相談ができるのは大きなメリットだ」とおっしゃいました。
■たくさんの思い出と一緒に家ができていく
「もともとこの土地は、道路より低くて湿気も多かったので、今回、造成時に2メートルほど上げたんです。他にも、所有権の整理や建築許可の取得などで、実際に建築し始めるまでに1年ぐらい費やしました。それから家の建築に1年半ほどかかったので、合計2年半待って、やっと完成したんです」とご主人様。
家が出来上がるまでの期間は、敷地内にあった10畳ほどのプレハブを改装して暮らしていらっしゃったそうです。奥様は「狭くて大変だったけど、大人になった娘たちと久しぶりに川の字になって眠って、いい思い出になりました。すぐそばで家ができていく様子を毎日見られたのも良かったです」と笑いながら教えてくださいました。
間取りやデザインについては、各世帯のご要望を実現することを優先。そのうえで違和感のないよう全体像を調整し、家同士をつなげ、中庭を配置するという方法を取りました。
■生活スタイルに合わせたそれぞれの家
玄関は2つあり、M様ファミリーとお母様が暮らす母屋と、ご長男ファミリーが暮らす家、別々に出入りできるようになっています。
ただし、2つの建物が1カ所だけつながっていて、母屋の和室を抜けて扉を開くと、ご長男ファミリーのリビングへと続く扉が現れます。どちらからも鍵がかけられるので、プライバシーはしっかり確保。玄関から出入りする必要がないため、ご長男夫妻のまだ幼いお子様たちも簡単に行き来できます。
母屋を入って、右手に曲がるとお母様が暮らす1LDK+バスルームがあり、直進するとM様ファミリーの居住スペースになります。
1階には広いリビングルームとダイニングルーム、水回り、そしてご夫婦の主寝室。どの家具も大きく、ゆったりと配置されており、特に主寝室は海外のインテリア雑誌から抜け出したようなカラーコーディネートが素敵です。キングサイズのベッドは最高級のマットレスで、寝心地がとても良いそうです。
2階はサーフィンがご趣味のお嬢様お2人のフロアで、海のイメージでまとめられています。姉妹の仲が良く、それぞれの個室をつくらずに、お2人が一緒に過ごすためのリビングと寝室を希望されました。また、お2人のためのシャワールームも設置しています。
一方、ご長男ファミリーの家は4LDK+書斎という間取りで、インテリアは奥様のお好みを反映した、西海岸風やカフェ風、インダストリアル風などのミックススタイルです。
木目を基調にした落ち着ける空間に、奥様が雑貨店などをめぐって探してこられたデザイン性の高い照明がよいアクセントになっています。まだお子様たちが幼いため、2階はほとんど使用していませんが、将来的なことも考慮に入れながら部屋数を決められました。
ご結婚後、離れて暮らしていらっしゃったご長男は、今回の建て替えを機にこの土地に戻ってこられました。「消防団や青年団、祭りなど、この地域はつながりが濃いので集まりも多いんです。離れていると色々と不便だったので、地元に戻ってくるいい機会でした」と、地域を牽引する一員としての誇りをのぞかせます
M様も世話役として地域の活性化を意識されているため、「次世代を担う若夫婦ファミリーが戻ってきてくれたことが何よりうれしい」と目を細めておっしゃいます。
土地の絆と家族の絆、両方を大切にできる3世帯住宅という選択肢は、これからの日本や地域の未来を支えるかもしれません。
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