2020.11.30マイホーム
昭和住宅株式会社では、スウエーデン式サウンディング法による徹底した地盤調査の後には基礎工事を行います。
新築で家を建てる時、建物の土台となりますので、家の基礎は鉄筋とコンクリートで造られます。
基礎工事はとても重要な工程です
今回は、新築一戸建てにおける基礎工事の流れを解説させていただきます。
基礎工事は、地面に建物の土台を設置する工程です。
家屋全体を支える土台部分は、建物の耐久性に大きくかかわってきます。
基礎工事に不具合があると、家が沈んだり、床が抜けたり、シロアリが侵入するなどの危険が生じます。問題あった場合の立て直しにも、大変な時間と手間がかかります。
そのような事態を防ぐためにも、基礎工事にはさまざまな専門知識が必要であり、基礎工事専門の職人も存在します。
工法には、大まかに分けてベタ基礎と布基礎があります。それぞれ見ていきましょう。
建物の床下一面に、まんべんなく鉄筋コンクリートを打設して作る工法です。
建物の荷重が地面全体に分散されるので、沈下に強く、耐久性に優れます。湿気やシロアリの侵入を防ぐ効果もあります。
デメリットは、コンクリートを大量に使用するためコストが高くなる点です。
布基礎は、建物の柱や壁に沿ってコンクリートを打設する工法です。
メリットとして、柱や壁にかかる負担を軽減できること、比較的コストがかからないことが挙げられます。
一方で、湿気やカビ、シロアリの危険性があり、点検や修繕が困難であるという欠点もあります。
また、2000年に建築基準法の改正されたことで、地盤がしっかりしていなければ布基礎は採用できなくなりました。
昭和住宅株式会社では、軟化地盤等に使用されるベタ基礎工法を標準で採用しています。布基礎工法に比べてBOX型の構造となるため、より強固な基礎体力を確保できます。
ベタ基礎が完成すると次に、基礎と土台の間に隙間を設けて床下の換気をうながすために基礎パッキンを設置していきます。
・基礎耐震安全性向上
基礎耐力上最も厄介な従来型の換気口(断面欠損による弱点)を必要としないので、基礎形状はシンプルで合理的な配筋施工が図れます。構造上重要な上端筋が換気口で切断されることなく基礎の体力の安定・向上が図れます。
・土台の腐れを防止
基礎パッキンによって土台は直に基礎に接することがなく、土台の下部が通気面となるため、常に乾燥した状態が保持されます。そのため、腐朽菌の発生を未然に防ぐことができます。
・換気システムの排出効果
基礎パッキン工法は従来工法の床下換気口の換気能力に比べ,1.5倍~2倍の換気能力を発揮します。
基礎工事の基本的な工程について説明していきます。
1)地縄を張り、砕石を敷き転圧
建設区域にロープを張り、目印にします。建物の配置を示す地縄を張ります。
地縄に基づき基礎をつくるため地盤を掘削していきます。
パワーショベルなどの重機を使い、基礎の底になる深さまで土を掘ります。そこに砕石と呼ばれる砂利を敷き詰め、地盤を固めます。掘削した部分に地盤をつなぐための砕石を敷きその上からしっかりと転圧し、締固めます。
2)捨てコンクリートを流す&防湿シート敷き
地盤を固めた上で、防湿シートを敷きます。
防湿シートは地面から上がってくる湿気を防ぐ役割をします。
次に、捨てコンクリートの打設を行います。
これは、基礎を乗せる平らな面をつくることと、この後に流すコンクリートの基準線を引く(墨出し)ことが目的です。その後に、基礎の外周部にコンクリートを流し平らにならす作業をします。
3)配筋工事
捨てコンクリートの墨出しを基に配筋工事を行います。
配筋工事が終わると配筋の鉄筋怪、配筋ピッチ等検査を行います。
4)枠を造り、コンクリートを打設する
建物を建築する位置に鉄筋を組み、その周囲に、コンクリートが漏れないよう型枠を組んでいく基礎外周の型枠組みを行っていきます。
枠ができあがれば、基礎の外周および内部にコンクリートを流し込みます。
コンクリートが固まったら型枠を外し、不要な部分を削っていきます。さらに土間スペースなど、追加でコンクリートが必要な部分に打設していきます。
5)アンカーボルトの設置
基礎と建物の土台を繋ぐアンカーボルトを設置します。
基礎立ち上がりの型枠組に合わせて作業します。
基礎の立ち上がり部分にコンクリートを打設する工程です。
基礎立ち上がりの型枠組みの最終日に行うことが多い作業です。
コンクリート打設後は、バイブレーターと呼ばれる振動機を用いてコンクリートを隙間なく行き渡らせなければいけません。
その後、レベラーと呼ばれる流動度の高いコンクリートを用いて、基礎立ち上がり天端の水平を出します。
6)コンクリート養生
基礎立ち上がりのコンクリート打設が終わったら、コンクリートの強度が出るまで養生と呼ばれる、破損防止の工程に進みます。
コンクリートの強度発生までの期間は、外温度に大きく影響されますので、夏場は3日以上、冬場は5日以上の養生が必要です。
7)型枠の取り外し
基礎立ち上がりのコンクリートの強度が出たら、型枠ばらしの作業(型枠ばらし)です。
基礎立ち上がりの位置は建物の重量を支えるために柱や壁に合わせていますので、型枠を取り外すとどこにどんな部屋があるのか間取りが分かるようになります。
8) 仕上げ
雑コンと呼ばれる勝手口の土間や給湯器置場の打設や基礎のバリ取り(継目の不要部分の除去)などの仕上げを行います。
ここまでの工程が順調にいきますと、きれいな基礎が出来上がります。
今回は、新築一戸建てにおける基礎工事の流れを解説させていただきました。
基礎工事を行うには、測量や配筋・コンクリート打設などの知識と技術が必要です。
心から満足できる新築一戸建てであり続けるために、ご不明点等ありましたらお気軽にご連絡ください。