2019年10月から消費税増税に伴い、住宅ローンの減税が決定していましたが、
さらにその期間が3年延長して住宅ローン減税制度が拡充することが発表されました。
これから新築一戸建てを購入しようと検討している方は、まだまだ多いのではないでしょうか？
そのような方にとって、住宅ローン減税制度の延長は、どのような影響を及ぼすのか気になるところです。
今回は、住宅ローン減税延長が与える新築一戸建てを購入する際の影響や、
消費増税を踏まえるといつごろ新築一戸建てを購入すれば良いのか、詳しく解説していきましょう。

住宅ローン減税延長とは？

住宅ローン減税は、そもそも税制改正で決定された制度ですが、
その現行の住宅ローン減税がさらに変更されると発表されました。
変更点として見込まれているのは、住宅ローン減税が受けられる期間が10年から13年に延長される点と、
11年目以降の控除額が建物価格の2％に相当する額となる点です。

これは消費税増税に伴って、住宅の駆け込み需要が増えることと、その反動減を防ぐ目的として調整されました。
現在、住宅ローン減税延長の適用開始時期は決定していませんが、消費税10%で購入された方は適用されます。

住宅ローン減税延長で控除額は増える？

住宅ローン減税延長によって、控除額はもちろん増えるでしょう。
現行の減税制度だと、10年間の間は年末のローン残高の1%が所得税の控除が受けられ、
「年末までの借入残高×1％」が最大控除額となっています。

例えば、1年目のローン残高が3000万円であれば、控除額はおよそ30万円です。
11年以降の3年間は、建物価格の2%を3つに分けた金額が控除額となるので、「建物価格×2%÷3年間」で
算出できます。
建物価格が2000万円であれば、控除額はおよそ13万円となるので、3年間で40万円程の控除が適用されることに
なります。（所得税により異なる）
なお、延長後の11年目以降は、建物価格の2%からと現行の減税を比較した際、安い方が適用されるので
注意しましょう。

消費税増税前に住宅購入した方が良いの？

では、消費税増税前に新築一戸建てを購入した方が良いのでしょうか？
住宅ローン減税が延長されることを含めて考えると、実は消費税増税後に購入した方が
お得と捉えることもできるでしょう。
控除額が増えれば、それだけ負担も減少します。
しかし、そこで忘れてはならないのが、建物価格が消費税増税により高くなり、
ローンの総額が増えてしまうという点と、材料と人件費の上昇により工事費が増加傾向にある点です。
ローンの総額が増えてしまった場合、金利の負担も当然増えるでしょう。
そのため、可能であれば消費税増税前に新築一戸建てを購入した方が賢明だと考えられます。

住宅ローン減税が延長されることで、控除額が増え、消費税増税前よりも後に購入した方が良いのではないかと
考える方もいるでしょう。
しかし、建物の価格から住宅ローンの金利などもしっかりと考慮しておかなければ、
結果的に損をしてしまうかもしれないので気をつけておきましょう。