2024.03.23家とお金
2024年度の住宅ローン減税の拡充が発表されました。
住宅ローン減税とは、住宅を購入する際にローンを組んだ場合、そのローンの年末残高の0.7%をその年の所得税の額から差し引く減税措置のことです。
これから新築一戸建てを購入しようと検討している方は、まだまだ多いのではないでしょうか?
そのような方にとって、2024年度の住宅ローン減税制度の拡充は、どのような影響を及ぼすのか気になるところです。
今回は、住宅ローン減税拡充が与える新築一戸建てを購入する際の影響を踏まえて、いつごろ新築一戸建てを購入すれば良いのか、詳しく解説していきましょう。
住宅ローン減税拡充によって、控除額はもちろん増えるでしょう。
現行の減税制度だと、13年間の間は年末のローン残高の0.7%が所得税の控除が受けられ、「年末までの借入残高×1%」が最大控除額となっています。その際の借入限度額は4,500万円となっています。
●住宅ローン減税拡充内容
・借入限度額について、子育て世帯・若者夫婦世帯が2024年に入居する場合には一定の上乗せ措置を講ずることで、借入限度額を「認定住宅:5,000 万円、ZEH水準省エネ住宅:4,500 万円、省エネ基準適合住宅:4,000 万円」とする。
・新築住宅の床面積要件を50㎡以上の制限を「新築の場合40 ㎡以上に緩和する措置」。ただし、合計所得金額1,000 万円以下の年に限る。また、建築確認の期限を2023年12 月31日から2024年12 月31 日に延長とする。
以上2点の拡充がなされました。
住宅ローン減税拡充の内容に書かれていました「子育て世帯・若者夫婦世帯」とは、19歳未満の子を有する世帯または夫婦のいずれかが40歳未満の世帯のことを指します。
「認定住宅」とは、長期優良住宅及び低炭素住宅のことを指しています。
住宅ローン減税の拡充を例で見てみましょう。
・現行の減税制度の場合、1年目のローン残高が5000万円であれば、借入限度額が4,500万円となり控除額はおよそ31.5万円です。(所得税により異なる)
・減税制度拡充の場合、対象世帯の方の1年目のローン残高が5000万円であれば、借入限度額が5,000万円となり控除額はおよそ35万円となります。(所得税により異なる)
現行の場合と拡充の場合を比較すると、ローン残高が同じ5,000万円だと3.5万円の差が発生します。
このように控除額が増えることで、住宅購入意欲が刺激される可能性は大いにあるでしょう。
では、新築一戸建てを早めに購入した方が良いのでしょうか?
現状、住宅ローン減税拡充は2024年が対象となっています。2025年も同様の拡充内容で検討されているようですが、決定ではありません。それを考えると、拡充が適用される2024年中に新築一戸建てを購入した方が良いと思われます。
また、物価上昇に伴う建物価格及び材料・人件費の上昇にも気をつけたいところです。
そして、更に忘れてはならないのが、日銀が2024年3月19日、ついにマイナス金利政策の解除を決定したことです。
それにより目下気にするのは、住宅ローン金利への影響です。一般的に利上げは金利上昇に繋がり、住宅ローン金利も上がります。変動型ローン金利の推移は今の流れに大きな変化は少ないと思われます。
ただ、ゆくゆくは金利が上がっていく可能性があり、住宅ローンを組むなら金利が低い今の方が良いでしょう。
そのため、金利が上昇する前に新築一戸建てを購入を検討する事を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
住宅ローン減税が拡充の適用が2024年内ということで、時間をかけてゆっくりと新築を探していこうと考える方もいるでしょう。
しかし、建物価格や住宅ローンの金利などもしっかりと考慮しておかなければ、結果的に損をしてしまうかもしれないので気をつけておきましょう。