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住宅の建設費などの値上がりについて

2021年から住宅の建設費の値上がりが続いています。
住宅の建設費の値上がりの主な理由は建築資材の高騰です。
長引くウッドショックや円安によりあらゆる建築資材の高騰しており、住宅建設費に大きな影響を与えています。
建築資材の高騰は2023年以降も続くのでしょうか。
これから住宅の購入を検討している人には非常に気になるところです。
住宅の建設費などの値上がりについて解説します。

●住宅の建設費が値上がりしている理由

住宅の建設費などが値上がりする要因は、建築資材の高騰です。
2021年5月から2022年12月にかけて住宅建設費などの値上がりが大きく進みました。
建築資材については、一般財団法人建設物価調査会の建設資材物価指数グラフの建設総合指数によると2015年指数を100とした場合に2022年12月の指数は185と大幅に上昇しています。
住宅の建設費が値上がりした理由は、ウッドショック、アイアンショック、ロシア・ウクライナ侵攻、円安の4つが主な原因です。

木材のイメージ

・ウッドショック
ウッドショックとは、欧州などの木材の輸出国の木材の供給不足により価格が上昇する現象のことです。
コロナウィルスによるパンデミックにより、在宅ワークが増えるなど世界的に住宅の需要が高まり、木材需要が一気に拡大したことにより木材の供給不足が起こりました。

・アイアンショック
アイアンショックとは、鉄や銅、アルミニウムなどの金属の価格が上昇したことによって鋼材価格が上昇する現象のことです。
ウッドショックと同様に住宅供給の増加やコロナショック後の経済再開に伴う需要の拡大により、鉄や銅、アルミニウムなどの金属が上昇したことにより、住宅資材に使用する鉄筋、鉄骨などの鋼材価格も上昇しました。

ロシアによるウクライナ侵攻

・ロシア・ウクライナ侵攻
2022年2月にロシアがウクライナに侵攻を開始しました。
日本や米国、欧州各国では侵略ではないかとロシアの侵攻に反対している国も多いです。
ロシアは世界有数の資源国で、石油は世界2位、天然ガスは世界1位、木材の輸出も上位にランクインしています。
ロシアがウクライナ侵攻に反対する日本を含む非友好国に対して、木材の供給を一部ストップするなどの処置を行っています。
他にも輸出規制や関税優遇の取り消しなどを実施しており、木材の供給の減少、インフレによる価格の高騰に繋がっていると考えられます。

円安

・円安
2023年5月現在において、日本銀行は他国が利上げを実施している中、金融緩和維持を貫いています。
その結果、金利の高い他国の通貨に資金が流入して円安の状態が続いており、2022年1月には1米ドル115円だったのが2023年5月には137円前後で約20%程度上昇しています。
過度な円安が建築資材等の輸入コストアップに繋がっている状態です。

●2023年の住宅価格はどうなるの?

2022年12月末まで建築資材等の価格高騰は続いていましたが、2023年前半までは価格の高止まりが続き、後半になると欧米の景気後退によりいったん落ち着く見込みです。
一般財団法人建設物価調査会の建設資材物価指数グラフの建設総合指数2022年12月の指数は185でしたが2023年4月は174程度まで下がっていますが、建築資材以外のインフレによる物価高が続いており、今後は日本銀行の金融政策も利上げ等の引き締めを行う可能性もありますので、購入に際しては総合的に判断することが重要です。
これから住宅の購入を検討される方は参考にしていただければと思います。

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