2023.01.24家とお金
こどもエコすまい支援事業は、国土交通省が脱炭素化の推進や将来的にエネルギー価格の高騰が予想されることから住宅の省エネ化の推進を目的に創設された補助金制度です。
子育て世帯や若者夫婦世帯を支援することで省エネ投資を加速し、2050年までにCO2(二酸化炭素)を排出実質ゼロの実現を目指しています。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)などの高い省エネ性能を持つ新築住宅の購入・建築や省エネに関するリフォームを行うと補助を受けることができます。
今回は、こどもエコすまい支援事業の概要と申請にあたっての注意点について解説します。
こどもエコすまい支援事業の予算は1,500億円となっており、予算に限りがあるので早めに活用したいところです。
補助金を利用するにあたって、まずは対象世帯・条件を知っておく必要があります。
〈新築の購入・建築の場合〉
〇対象世帯
・子育て世代と夫婦のどちらかの年齢が39歳以下の若者夫婦世帯。
〇対象住宅
・延床面積が50㎡以上
・ZEH(ゼッチ)、ZEH Oriented(ゼッチ オリエンテッド)、Nearly ZEH(ニアリー ゼッチ)、ZEH Ready(ゼッチレディ)等
・令和4年10月1日以降に認定申請をした認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、性能向上計画認定住宅
〇対象期間
契約日の指定はありませんが、令和4年11月18日~遅くとも令和5年12月31日に基礎工事溶離も後の工事に着工するものが対象です。
〇補助金額
一律100万円/戸
〈リフォームの場合〉
〇対象世帯
・子育て世代と夫婦のどちらかの年齢が39歳以下の若者夫婦世帯。
〇対象になるリフォーム
・開口部の断熱改修、外壁、屋根・天井又は床の断熱改修、エコ住宅設備の設置のいずれかを含むリフォーム
・子育て対応改修、防災性向上改修、バリアフリー改修、空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置等
〇対象期間
令和4年11月8日以降に着工するものが対象です。
〇補助金額
既存住宅を購入してリフォームする場合は60万円/戸
上記以外のリフォームをする場合は45万円/戸
5万円未満の場合は申請できないので注意しましょう。
こどもエコすまい支援事業では、住宅購入者が申請するのではなく、新築住宅のハウスメーカーや工務店、リフォーム業者が補助事業者となって補助金の申請と交付を受ける仕組みになっています。
補助事業者に交付された補助金は共同事業者である住宅購入者に還元されます。
交付申請期間は令和5年3月下旬から令和5年12月31日となっていますが、予算が終了すると締め切られる可能性があるので注意が必要です。
又、事業者登録後に着工する建築工事やリフォームが対象となるので、事業者登録している新築住宅のハウスメーカーや工務店、リフォーム業者に依頼する方が良いでしょう。
東京都では2025年4月より新築戸建に対する太陽光パネルの設置を義務付ける環境確保条例の改正案が賛成多数で可決されるなど、今後は省エネ住宅が主流になることが予想されます。
将来の売却なども考えるとZEH(ゼッチ)などの高い省エネ性能を持った新築住宅の購入・建築もひとつの選択肢として考える時期にきていると言えます。
子育て世帯や若者夫婦世帯であれば、こどもエコすまい支援事業を活用すれば一律100万円の補助を受けて高い省エネ性能を持った新築住宅の購入・建築が可能です。
こどもエコすまい支援事業の補助金は国の他の補助金とは併用できませんが、自治体の補助金は併用できる場合も多いので上手に活用しましょう。