2024.09.30住まいのヒント
日本は、台風が上陸する頻度が高く、近年では台風の大型化によって多大な被害を受けるケースも増えています。
自宅が台風被害を受けると、その後の生活にも大きな影響が出るだけでなく、復旧するのも時間が掛かって大変です。
被害を抑えるためにも、いかに事前に台風対策ができるかが重要なポイントと言えます。
新築一戸建てを建てる際にも、台風対策を意識することが重要です。
今回は、新築一戸建てにおける台風対策について解説します。
新築一戸建ての場合は、建築する際に建物の形状や使用する資材などを選ぶことで台風対策が可能です。
最近では、耐風シャッターや耐風圧性や水密性に優れた窓なども増えています。
新築一戸建ての台風対策には、次のようなものがあります。
・建物の形状をシンプルにする
台風で大きな被害が出る原因のひとつは強い風です。
台風対策を意識した場合、建物の形状は、風を受け流しやすくするために、できるだけシンプルな四角形にすると良いでしょう。
シンプルで四角形の建物は構造的にも安定するので地震などの他の災害対策にも役立ちます。
・屋根材を飛ばされにくいものにする
台風の被害で多いのが屋根材を飛ばされるケースです。
屋根材が飛ばされると、他の建物や人に被害を与える二次被害も起こる可能性があります。瓦ぶきの屋根だと台風で瓦が飛ばされてしまうので、金属屋根やスレート屋根など、薄い上に施工後に隙間が少ないものを選びましょう。
金属屋根やスレート屋根は、軽量で地震のときにも揺れにくく、家具の転倒や落下による被害を防ぐことができます。
・耐風シャッターを設置する
台風では、窓対策も重要なポイントです。
台風による風の風圧だけでなく、風によって飛ばされた物が窓に当たってガラスが割れるといったケースもあります。
耐風シャッターを設置することで、風圧や物によってガラスが割れる被害を防ぐことができます。
・耐風圧性・水密性に優れた窓を選ぶ
最近では、耐風圧性や水密性に優れた窓が増えています。
台風対策には、耐風圧性能の高い複層ガラスがおすすめです。
同じ厚みのガラスに比べて約2〜5倍の風圧に耐えると言われています。
さらに、複層ガラスは防音効果や結露を抑える効果もあります。
窓ガラス強化フィルムや飛散防止フィルムを貼ることで、台風による被害を軽減できます。
・ハザードマップを確認しておく
購入を検討するエリアのハザードマップを確認しておくことも重要なポイントです。
浸水が起こりにくいエリアを購入するということも台風対策と言えます。
各自治体は、浸水や土砂崩れ、津波などの災害が起こった場合、どの程度の被害が出るかを予想さいたハザードマップを作成しています。
台風であれば、浸水被害や土砂崩れが起こる可能性が高いので、周辺の川が氾濫した場合にそのエリアがどの程度の浸水が起こるかを確認しておきましょう。
建物による台風対策以外に、事前に自分ができる台風対策を行うことも重要です。
その他台風対策として次のようなものがあります。
・雨戸やシャッターを閉めて鍵をかける
・カーテンやブラインドを下ろす
・屋外にあるものを片付ける
・植木や自転車等を屋内に入れる
・屋上やベランダの排水口を掃除する
・玄関やガレージの前に土嚢を設置する
・避難ができるように防災バックを準備する
台風対策は面倒ですが、事前に準備し過ぎてもし過ぎるといったことはありません。
新築一戸建てで、台風対策として建築当初から台風シャッターの設置や複層ガラスを導入すると費用がかかります。
しかし、台風や地震などの災害への対策を建築時から行っておけば、災害時にも大切な家族を守れます。
これから新築戸建ての建築や購入を検討されている人は、建物の台風対策も重要なポイントとして考えていただければと思います。