2022.09.29住まいのヒント
新築一戸建ての建設を考える際には、土地選びも重要です。
学校に近いことやスーパーやコンビニが近い、駅に近いなど、立地について考える人は多いかと思います。
しかし、用途地域や自然災害が起こった際に問題がないかなどを確認する人は、それほど多くはありません。
今回は、「都市計画」や「ハザードマップ」について解説していきます。
都市計画法に基づいて指定されている用途地域を簡単に説明すると、土地を商業・工業・住居などに分けて分類することで、建物の乱立を防止したり、街の景観を守ることを言います。
用途地域にはいくつかの種類があるので解説していきましょう。
・第一種低層住居専用地域
建物の高さが約10mまでと制限されている地域です。
小中学校や診療所などは建設可能ですが、飲食店などは建てられないため、閑静な住宅となって過ごしやすい環境と言えるでしょう。
ただし、3階建ての住宅は建てられない可能性があります。
・第二種低層住居専用地域
約10mまでの高さ制限はありますが、飲食店やコンビニを建てることが可能な地域なので買い物がしやすいエリアです。
・第一種中高層住居専用地域
高さ制限が緩和されている地域で、高校や大学、病院などの建設も可能です。
住居専用地域であることに変わりはないので、オフィスビルの建設はできません。
3階建てのアパートも建設できるため、新築一戸建てを建てた後に高い建物が建ち、陽が当たらなくなることも考えられます。
・第二種中高層住居専用地域
1500㎡までであれば、大型店舗も建てられる地域です。
買い物をするには充実していますが、昼夜問わず賑やかさがあることで、生活に支障が出てしまう可能性もあるでしょう。
この他にも、第一種住居地域や準住居地域など、全部で13種類の用途地域があるので、メリット・デメリットを考えて土地選びを行いましょう。
近年、地震や台風、大雨などによる自然災害の被害を多く目にします。
安心して生活するためには、自然災害に強い土地を選ぶことも重要です。
例えば、低地や海岸沿いの埋め立て地は、地盤が弱いので、地震が発生した際には住宅に大きなトラブルが発生する可能性があります。
反対に、山地や丘陵地は、地盤がしっかりとしていますが、傾斜がきつければ地すべりが起きる懸念もあります。
また、洪水の可能性のあるエリアもあるので、大雨が降り続いた際に注意が必要です。
国土交通省や防災科学技術研究所がハザードマップを提供しているので、考えている土地に問題がないか、事前に確認しておきましょう。
令和3年、ハザードエリアに「浸水被害防止区域」等が追加されました。
これは、洪水が発生した場合に著しい危害 が生ずるおそれがある区域に開発規制・建築規制を措置することができるというものです。
このように、近年、大きな被害をもたらす自然災害に対応する為に日々様々な対策を講じています。
万が一に備え、身の安全を守るために避難経路・避難場所を確認しておくことも大切です。
土地を購入した後に後悔しないためにも、用途地域や自然災害について把握しておくことは、土地選びでは欠かせません。
安心して新築一戸建てを建設できるよう要望に合った土地選びを行いましょう。